世界中の国々で広く飲まれているコーヒーですが、そのコーヒーに含まれるカフェインについて、健康に良くない成分だと認識されている場合が多いようです。
確かに、コーヒーを飲んで眠れなくなるなどの作用で困ることはあります。しかし、本当にカフェインは健康に良くないのでしょうか?
実は、最近の研究の結果により、カフェインは人体に良い効果をもたらすということがわかったのです。
本記事では、コーヒーとカフェインの最新の動向を紹介します。
- カフェインとは
- コーヒーに含まれるカフェインの健康効果
- コーヒー1杯のカフェイン量
- カフェインの持続時間
- カフェイン1日の適量
- コーヒー以外のカフェインが多い飲み物ランキング
- カフェインの過剰摂取による副作用
- カフェインの少ないコーヒー
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Contents
そもそもカフェインって何?
カフェインは、最初にコーヒーから抽出されたため、コーヒーの名前(カフェ)にちなんでカフェインと名づけられました。
カフェインは、コーヒー以外にも、緑茶や紅茶、ウーロン茶などにも含まれています。
おおまかに言うと、カフェインはアルカロイドという有機化合物の一種です。
アルカロイドはコーヒーの苦みのもととなっており、この苦みの役割は害虫から身を守るためとされています。
コーヒーに含まれるカフェインの効果とは?
コーヒーには様々な効果があり、歴史も古く、昔は薬として飲まれていました。
特に覚醒効果は古くから知られていました。
そんな世界中で広く飲まれているコーヒーですが、主な効果は5つあります。
1.覚醒作用
カフェインには摂取されると脳内に到達し、眠気を覚ます覚醒効果があります。
一方で、脳内には『アデノシン』という眠気を誘う物質も存在しています。
これは興奮や、覚醒させたりする作用のある神経伝達物質であるノルアドレナリンやドーパミンを抑制する働きがある物質です。
カフェインはそのアデノシンと対抗することで、アデノシン自体の結合を阻害します。
そしてノルアドレナリンやドーパミンの分泌を促進させ、脳を興奮・覚醒させることで眠気を防ぐのです。
カフェインには眠気を覚ます効果がある!
2.利尿作用
カフェインは摂取すると抹消の血管を拡張させる働きがあります。
また、腎臓の血管も拡張し、血流が増えることで血液ろ過量も増えて腎臓の働きが活発になります。
その作用により尿の量が増え、排尿の量も多くなるのです。
カフェインを摂取すると腎臓が活発に活動し、体内の水分の循環が良くなり、余分な水分を排泄されるので、むくみの解消につながるのです。
カフェインにはむくみを取る利尿作用がある!
3.集中力・やる気を高める
カフェインは脳を覚醒させる作用のほかに、ドーパミンというやる気を出す神経伝達物質や、アドレナリンといった交感神経を活性化させる物質の分泌を促します。
このように、カフェインを飲むことで2種類の神経伝達物質を分泌し、やる気を出して集中力アップにつながる作用があります。
カフェインは脳に作用し、集中力・やる気をアップさせる力がある!
4.運動能力・作業能力を高める
カフェインは、運動能力を高めることができます。
カフェインが脳に作用し、筋肉の機能を上げることでパフォーマンスアップに繋がるとされているのです。
そのような効果から、アスリート向けの食品にはカフェインが含まれた商品が多く存在します。
また、カフェインは作業効率も高めることができます。
スポーツのみならず、勉強や仕事などのデスクワークの効率も良くしてくれるのです。
カフェインは脳に作用し運動能力・作業能力を高める力がある!
5.病気の予防につながる
最近、注目されているのが病気の予防効果です。
近年の研究により、コーヒーに含まれるカフェインが糖尿病やアルツハイマー型認知症の予防に効果があるとわかってきたのです。
加えて、パーキンソン病という脳の異常のために体の動きに障害が現れる病気にも発症予防効果がある可能性があることがわかったのです。
糖尿病・アルツハイマー型認知症・パーキンソン病等の病気予防に効果がある!
コーヒー1杯のカフェインはどれくらい?
コーヒーのカフェインって1杯でどれくらい含まれているんだろう?
コーヒーに含まれているカフェインの量について、このように思われる方も多いと思います。
コーヒーの飲み方は様々です。
缶コーヒーは気軽に買え、いつでもすぐにおいしいコーヒーを飲むことができます。
一方で、コーヒー豆から選び、自分で豆を挽き、ドリップ式のコーヒーメーカーでコーヒーを淹れるといったコーヒーにこだわりのある方も増えています。
また最近はインスタントコーヒーも進化しており、ドリップで淹れたコーヒーに負けないクオリティのものもあります。
実はそういったコーヒーの抽出方法によって、カフェインの含有量が変わってくるのです。
コーヒー1杯のカフェイン含有量について、『コーヒーを科学する』という内閣府・食品安全委員会が行った調査と、『カフェインの過剰摂取について』という農林水産省が行った調査の報告書があります。
どれも公的な機関の報告書であり、信頼できる内容です。
それを基に1杯に含まれるカフェインの量を見ていきましょう。
コーヒー1杯のカフェインの含有量は、抽出の仕方によって変わる!
それではそれぞれのコーヒーに含まれるカフェイン量を見ていきましょう!
1.缶コーヒーの場合
缶コーヒーに含まれるカフェインの量は様々です。
缶コーヒーの量や、無糖のブラックコーヒーや加糖のカフェラテといったようなコーヒの種類によって異なります。
1缶のカフェインの含有量は、90mg〜160mg程度の幅があります。
中にはカフェインの特性を生かし、眠気覚ましの効果に特化するためにカフェインの含有量を多く増やした商品もあります。
商品を買う前に、確認しておくのも良いでしょう。
- カフェインの量は1缶90mg~160mg程度
- 珈琲の量や種類によって異なる
2.ドリップコーヒーの場合
ドリップコーヒのカフェインの含有量は、コーヒー豆10gをお湯150mlで抽出した場合、抽出したコーヒーの浸出液100mlに対してカフェイン60mg含まれています。
一般的にコーヒーを抽出する時間が長ければ長いほどカフェイン量は増えていくとされています。
加えて、カフェインの焙煎度合によっても変わり、浅煎りのほうがカフェインが多く残ります。
そういった抽出時間や焙煎度合でもカフェインの含有量は前後します。
- ドリップコーヒー100mlに対してカフェイン60mg程度
- 抽出時間や焙煎度合によっても含有量が前後する
3.インスタントコーヒーの場合
粉末タイプのインスタントコーヒーの標準的な飲み方は、インスタントコーヒー2g(小さじ1杯)を140mlのお湯に溶かす飲み方です。
その飲み方でインスタントコーヒーを作った場合、カフェインは60mgになります。
お好みでコーヒーの粉末量を加減することで、カフェイン量も調整することができます。
- インスタントコーヒー粉末2gでカフェイン60mg程度
カフェインの持続時間はどれくらい?
コーヒーに含まれるカフェインの持続時間はどれくらいでしょうか。
よく寝る前にはカフェイン摂取を控えるようにと言われています。
こういったことからカフェインの効果が持続する時間を把握しておきましょう。
把握しておくことによって、カフェインを効率良く摂取できます。
カフェインが脳に到達するまでの時間は?
カフェインを摂取すると、小腸で吸収され、血流にのって全身に行き渡り、やがて脳にも到達します。
その脳に到達するまでの時間は、身体の大きさやカフェインの摂取量によって差がありますが、一般的に約30分とされています。
カフェインが脳に到達するまで約30分かかる
カフェインの持続時間は?
カフェインの効果は飲んでから2時間~4時間程度持続します。
効果が最大に発揮されるのは、飲んでから3時間経過した頃とされています。
飲んでから5時間~7時間経過した頃には、カフェインの効果はほぼゼロになります。
しかし、カフェインの代謝は個人差が大きいです。
一般より早く効果が表れる人、持続時間が長く続く人もいます。
また、カフェインを日常的に飲んでいる人は効果が弱まったりする場合もあります。
そのためカフェインの持続時間には人によってかなりのばらつきがあります。
- カフェインの効果は飲んでから2時間~4時間持続する
- 飲んでから3時間後の効果が最大
- 飲んでから5時間~7時間で効果はなくなる
- 持続時間には個人差が大きい
カフェイン1日の適量はどれくらい?
カフェイン1日の適量はどれくらいなのでしょうか?
カフェインは摂取しすぎるとデメリットもあります。
大量に摂取すると不眠などの弊害が起きたりすることもあるのです。
また、子供や妊婦さんなどがコーヒーを摂取してよいのかも気になるところです。
厳密に言うと、適量がどれ位なのかは体の大きさによって変わってくるようですが、ここでは様々な状態の方の1日に摂取可能なカフェインの量を紹介します。
健康な成人の場合
カフェインの1日の摂取量の基準としてよく使われているのは、カナダ保健省(Health Canada)が発表したデータです。
これによると、同省が推奨するカフェイン摂取基準値は健康な成人であれば1日400mg未満とされています。
これは、コーヒーで換算すると8オンス(237mL)、カップで約3杯ということになります。
スターバックスで例えると、ショートサイズ(240ml)のコーヒー3杯とほぼ同量です。
健康な成人であれば1日400mg未満が摂取基準値
妊婦又は授乳婦及び妊娠を計画している女性の場合
妊娠中や授乳中の場合、胎児や赤ちゃんへ胎盤や母乳を通してカフェインが移行し、影響を与えてしまうことがあります。
そのため、1日に摂取できるカフェインの量は少なくなっています。
カナダの保険省のデータによると、妊婦又は授乳婦及び妊娠を計画している女性のカフェインの摂取基準値は1日に300mg未満を推奨するとされています。
これは、コーヒーでは、8オンス(237mL)、カップで2杯強とされています。
妊婦又は授乳婦及び妊娠を計画している女性は1日に300mg未満が摂取基準値
子供の場合
子供の場合、カナダの保険省によると「4~6歳児は1日に45mg未満」「7~9歳児は1日に62.5mg未満」「10~12歳児は1日に85mg未満」とされています。
また、13歳以上の青少年については1日に2.5mg/kg体重未満と推奨されています。
具体的に計算すると、体重が40kgの場合、推奨する摂取量は100mg未満ということです。
- 4~6歳児は1日に45mg未満
- 7~9歳児は1日に62.5mg未満
- 10~12歳児は1日に85mg未満
- 13歳以上の青少年については1日に2.5mg/kg体重未満
日本では摂取量を少し控え目に
以上のようにカナダの保健省のデータを基に基準値を紹介していきました。
しかし、のカナダ保健省のデータについては異論もあります。
カナダ人に比べて、日本人は体格が小さいのでカフェインの摂取許容量はもう少し低いという意見があるのです。
ですので、日本人の場合の摂取許容量は、健康な成人であれば300mg、妊婦さんや授乳中の方は200mg以下という見解があります。
これらの両方の数値を参考に、自分の体格や健康状態をみてコーヒーの摂取量を決めましょう。
摂取許容量を少し低めに設定するのがいいですね!
【コーヒー以外】カフェインが多いドリンクランキング5 選
カフェインといえばコーヒーの印象ですが、コーヒー以外の身近な飲み物にもカフェインが含まれています。
ここでは、日本で人気な飲み物に含まれるカフェインを紹介していきます。
科学技術庁(現文部科学省)が公表している「五訂日本食品標準成分表」に飲み物のカフェイン量がデータ化されていますので、それを参考にランキング形式で見ていきましょう。
1.緑茶
「五訂日本食品標準成分表」には、緑茶の種類のうちの一つである玉露のデータがあります。
玉露の茶葉10gに60℃のお湯60mlを加えて2.5分間経過すると、約160mgのカフェインが浸出します。
この成分表の飲み物の中で、玉露が一番カフェイン量が多いです。
2.紅茶
イギリスで人気の高い紅茶ですが、日本でも好まれています。
紅茶の茶葉5gに熱湯を360ml加えて1.5~4分間経過すると、約 30mgのカフェインが浸出します。
紅茶はコーヒーと比べると、約半分のカフェイン量になると言えます。
カフェインの量が気になる場合は紅茶を飲むのも良いかもしれません。
3.ウーロン茶
近年健康効果が注目され、健康志向の高い方に飲まれているウーロン茶ですが、これもこちらも「五訂日本食品標準成分表」にデータがあります。
ウーロン茶の茶葉15gに90℃のお湯650mlを加えて30秒間経過すると、約20mgのカフェインが浸出します。
同じ茶葉ですが、紅茶よりカフェイン量が少な目になっています。
4.コーラ
ダイエットに不向きな飲み物といえば加糖の炭酸飲料です。
特にコーラは健康に良くない印象があるのではないでしょうか。
コーラのカフェインは一般的に100mlあたり20mg程度含まれています。
それほどカフェインの含有量は多くはありません。
しかし、缶ジュースは1本350mlですので、コーラを缶で1本飲むと70mgのカフェイン摂取になります。
5.ココア
ココアは甘くて、疲れた時に飲んでホッとしたくなりますよね。
ピュアココアの場合、100gの粉末に200mgのカフェインが含まれています。
市販されているココアの中には、ピュアココアではなく、ミルクや砂糖などを加えた調整ココアがあります。
調整ココアはカカオの含有量が少ないのでカフェインの含有量も微量とされています。
カフェインの過剰摂取による副作用
これまでは、カフェインについてのメリットばかりを紹介してきました。
一方でカフェインを過剰に摂取すると、一部ですが副作用を発症する場合があります。
そんな副作用の代表的なものを紹介します。
あくまでも、過剰に摂取した場合に発症するものです。
身体に起こる副作用
カフェインを過剰摂取すると身体的に不調をきたすことがあります。
カフェインを過剰摂取することにより、さまざまな臓器を刺激します。
特に、胃や腸といった消化管は、カフェインの刺激を受けやすく、過剰摂取することによって吐き気を引き起こしたり、下痢になったりする場合があります。
空腹時がとりわけ内臓への刺激を受けやすいので、空腹時にコーヒーを過剰に摂取するのは避けることをオススメします。
精神面で起こる副作用
カフェインは神経を刺激し、興奮させる作用があります。
過剰摂取すると、過剰に中枢神経が刺激されることにより、めまい、心拍数の増加、興奮、不安、震え、不眠が起こることがあります。
しかし、あくまでも過剰に摂取した場合に起こるので、先ほど記載しましたカフェイン摂取の適量を参考にして、自分に合った適量を摂取すれば大丈夫です。
適量を摂取するようにしましょう!
カフェインの少ないコーヒーはある?
コーヒーを飲みたいけど、体調の問題でどうしても飲めない場合もあります。
そんな時にオススメなのが、カフェインゼロか、カフェインが極めてゼロに近いコーヒーです。
それらは、「カフェインレス」「デカフェ」「カフェインフリー」「ノンカフェイン」などの名前で商品化されています。
これらは、カフェインの量によって呼び方が変わっています。
カフェインレス
カフェインレスは厳密に言えば少しカフェインが残っています。
日本でカフェインレスと呼ばれるものは、カフェインを90%以上取り除いたコーヒーのことを指します。
中には97%以上、カフェインを取り除いたものもあります。
インスタントコーヒーでもカフェインレスのものがありますよ。
日本ではカフェインを90%以上取り除いたコーヒーのこと。
デカフェ
本来デカフェとは、カフェインが含まれる飲み物や食べ物からカフェインを取り除いたものを指します。
しかし、近年ではデカフェといえばカフェインを除去したコーヒーのことを指すようになってきました。
デカフェの基準について、日本では明確には定まっていません。
一方ヨーロッパでは基準があり、カフェインの含有量がレギュラーコーヒーの場合、豆の0.2%以下、インスタントコーヒーの場合は0.3%以下の飲食物にのみ「デカフェ」と呼ぶことができます。
- 欧州では豆の0.2%以下、インスタントの場合は0.3%以下の飲食物のこと
- 日本には明確な基準は無い
カフェインフリー・ノンカフェイン
カフェインフリーやノンカフェインはカフェインが一切入っていない飲み物を指します。
カフェインを一切摂取しない方や、健康に敏感な方に好まれています。
カフェインが一切入っていない飲み物のこと
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まとめ
コーヒーのおいしさの一つでもあるカフェインですが、上手に摂取することで健康に良く、体の機能もサポートしてくれます。
カフェインを気にしないといけない方もいますが、コーヒーを摂取することで、ホッと一息ついて作業効率も上がるとても嬉しい飲み物です。
コーヒーをおいしくいただき、上手にメリットを取り込みましょう。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
本記事では、「コーヒーのカフェインって体に悪いの?」「一日に飲んで良い量はどのくらい?」といった素朴な疑問にお答えしていきます。